vee ga boo参加ブランドへのインタビューを毎月更新していきます!作り手の想いやこだわりを是非とも知って、食べて、感じてみてください!
岡山県井原市にあるヴィーガンスイーツのお店『ハジマリニ』
オーナーの傍田さんご夫妻にお話しを伺いました。
「食の原点は土」と語る傍田さんご夫妻の、ヴィーガンスイーツにかける想いとこだわりについて伺いました😌
“暮らしに寄り添える日々のおやつ作り” を目指して『ハジマリニ』
きっかけはUターン移住と農業
―― ブランド立ち上げのきっかけを教えてください
傍田:主人の実家が岡山なので、10年前にUターン移住したのです。
最初に農業をやってまして、その傍らコーヒーの焙煎をし、車で移動カフェをやっていました。もともとお菓子はそこで出したいと思い作り始めたのですが、イベントやマルシェに呼ばれるようになってブランド化していきました。
―― Uターン移住する時からやりたいことは決められていたのでしょうか
傍田:主人は料理人歴が長かったので、移住するときからお店を始めようと思っていました。でも、「まずは農業から!」と思って農業を始めました。
――農業ですか!食の原点ですもんね!元からご経験はあったのですか
傍田:いえ、まったくなかったので、研修を受けるところから始めて学びました。
『ハジマリニ』オーナー、傍田ご夫妻
―― ヴィーガンスイーツを作るようになったきっかけを教えてください
傍田:農業の研修を受けていたときに、お野菜の取引先さんにヴィーガンのお店がたくさんあって、「ヴィーガンでこんなにいろいろ作れるんだ」と知りました。
それで、試しに作ってみたら “楽しかった” というのが1番でした。
当時、ヴィーガンはレシピが今ほど豊富にあるわけではなかったので、自分たちでゼロから作り上げていくのが本当にワクワクしたのです♪
未開拓な分野を開拓していくのが大好きな夫婦なので😂(笑)
また、私自身はもともとお菓子作りが好きで、主人はベジタリアンだったので、動物性の食材を使用しないスイーツは必然的に生まれるものだったのかもしれませんね!
ライフミッションとして与えられたもの
―― 『ハジマリニ』の由来を教えてください
傍田:実は、私たちはプロテスタントのクリスチャンなんです。なのでブランド名も聖書の言葉を使いたいなと思っていました。
江戸時代に、宣教師ユツラフが聖書を日本語に訳したときに、聖書の最初が「ハジマリニ…」という言葉で始まっているんです。その言葉に出会ったときに「これだ!!」と思い、そこからいただきました。
―― 由来も伺い一層すてきなブランド名だなと感じました😌ロゴマークも聖書に由来しているのでしょうか
傍田:ロゴの鳩のマークは、「ノアの方舟」のお話しからいただきました。
ノアの方舟が長い旅をして陸地に着いた際、鳩を放したのです。鳩はオリーブの枝を持って戻ってきたというのはそこに植物がある証拠だ。というお話からとりました。
『ハジマリニ』という言葉に出会えたことも「鳩のマーク」も、私たちにとって “しるし” だったのかなと思っています。
ライフミッションとして与えられたものと思っているので、その証だと思っています。
お菓子を通して人と繋がれること
―― ヴィーガンスイーツを作り始めて良かったことを教えてください
傍田:新しいことにチャレンジできる仕事の面白さもありますが、うちと同じようなお店や、ハジマリニがあるからとわざわざ県外から来てくださるお客さまとの出会いなど、繋がりの輪が広がっていることが何より嬉しいです。
―― スイーツ作りで工夫されている点はありますか
傍田:お客様にワクワクしていただきたいので、商品のバリエーションを多くすることを心がけています。
作り方にある程度の制約があることで、お客さまのご要望にお応えしきれないこともあるので、私たちができる最大限のことはやりたいと常に思いながらお菓子作りに取り組んでいます。
―― 傍田さんが『ハジマリニ』の中で一番大事にしていることはなんでしょうか
傍田:農業をやっていた経験から、“原点は土” ということですね。特にヴィーガンは植物との関わりが深いので、原点にこだわることも大切にしています。
―― お客さまのお声で嬉しかったことを教えてください
傍田:常連さんがウエディングの際に、うちのお菓子を選んでくださったことが嬉しかったです。しかも、“自分の一番好きなお菓子” として出してくだったのです。お菓子を通して人と繋がれることが本当に嬉しいです。
スイーツへのこだわり
―― 今回のvee ga boo BOXに入るスイーツのおすすめを教えてください!
傍田:今回入っている「ナッツキャラメルTOFUマフィン」と「天然酵母のチョコクリームドーナツ」は、イベントやマルシェでもとても人気な商品です。レシピ作りに苦労して手をかけていたり、食材にこだわったりしているので、思い入れがあるスイーツです。
―― マフィンにはチョコレートではなくキャロブチップ(いなご豆のさや)を使われていますね
傍田:キャロブはチョコレートに似ており、チョコレートが食べられない方にもお召し上がりいただきたいと思いました。また、もともとキャロブの独特なコクや味わいが好きなので、入れてみました。
ドーナツは、コロナ禍で作り始めたらみるみるうちに、『ハジマリニ』の人気商品になっていたんです。
もともと天然酵母は、クリスマスのシュトーレンを作るためだけに工房で育てていたものなんですが、他にも使おうということでドーナツを作りました。
―― 天然酵母を育てていらっしゃることに驚きました!
傍田:天然酵母って、育て始めてから安定させるのに数年はかかるんです。もはや酵母と毎日一緒に暮らしている家族のようになっています(笑)
―― 天然酵母を育てようと思ったのも農業から得た経験からなのでしょうか
傍田:そうですね。研修中に、農家の方やお野菜を卸す取引先のパン屋さん、ヴィーガンのお店からいろいろなことを学びましたね。その時に初めて天然酵母も知りました。
―― なるほど、農業でもたくさんの出会いと繋がりがあって今の『ハジマリニ』ができているのですね😌
―― vee ga booにご参加いただいた理由や一緒にやってみたいことはありますか
傍田:マルイさんの2050年までの企業ビジョンを拝見して、私たちも今まさに10年後20年後のビジョンを考えているのでとても勉強になってます!刺激をいただけているので、イベントなどいろいろなことを一緒に出できたらいいなと思っています!
―― 早速3月からの丸井吉祥寺に『ハジマリニ』のスイーツが並びますよね
傍田:岡山のお店では週末でないとこのクリームドーナツが食べられないので今回のイベントで毎日販売するのは本当にレアです!
抹茶のドーナツも今回のために開発しました。先行で食べられるのもこのイベントですので、ぜひお越しいただきたいですね♪
“暮らしに寄り添える日々のおやつ作り” を目指して
―― 今後のビジョンを教えてください
傍田:大きな話かもしれませんが、『ハジマリニ』のミッションとして、スイーツを通してみんなが集まった新しい繋がり、コミュニティを作って新しい文化を作っていきたいと思っています。
近々2店舗目を出すことになっているのですが、ヴィーガン文化をこうして広めていって、新しい作り手を作っていきたいと思っています。
――では最後に読者にメッセージをお願いいたします!
傍田:うちのお菓子は暮らしの片隅にちょこっとあって、気がついたらそこにあるというような “暮らしに寄り添える日々のおやつ作り” を目指しています。当たり前だけどいつもそばにある、そんな存在です。
ぜひ、肩の力を抜いて楽しんでいただけたら嬉しいです✨
ハジマリニ
ハジマリニは岡山県にある、植物性素材のみを使用した焼き菓子店です。「暮らしに寄り添う日々のおやつ」をテーマに毎日食べても飽きないような焼き菓子をお作りしています。国産の小麦を中心に、昔ながらの製法のお豆腐や圧搾絞りの菜種油など素材を厳選。 また一口と、口に入れるごとにほっこり笑顔になってもらえたらという思いを込めて、丁寧に焼き上げています。
HP:https://hajimariniathome.stores.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/buddha.osaka/
Facebook:https://www.facebook.com/hajimarini
Text by 岡﨑可奈(vee ga boo)