ブランドインタビュー【あめつちまにまに】

vee ga boo参加ブランドへのインタビューを毎月更新していきます!作り手の想いやこだわりを是非とも知って、食べて、感じてみてください!

秩父にひっそりと佇む築151年の古民家カフェ『あめつちまにまに』

オーナーの佐々木夢亜さんにヴィーガンスイーツへの想いやブランドストーリー、まるで古文?のようなブランド名の由来など、貴重なお話しを伺いました!

 

楽観的に行こうあめつちまにまに

 

きっかけは実家の老朽化、、?

―― ブランド立ち上げのきっかけを教えてください

佐々木:多忙な生活をしている時に体を壊してしまって、、
食を見直して、ベジタリアンになり、ローフードのスイーツを作る教室を自宅で始めました。

ちょうどそのタイミングで実家の老朽化で、壊す壊さないの話が持ち上がって。何とか残したいと思い、実家でAirbnbを始めたんです。
でも、今よりもっと人がコミュニケーションを取れる場所を作りたいと思い、軽い気持ちでカフェをやることになりました。

それが今のあめつちまにまにです。

―― 古民家カフェはもともと佐々木さまのご実家だったのですね!

佐々木:ええ、そうなんです。

最初は自分で簡単に作れる料理とか出すカフェと考えていたのですが、その時にいろいろなご縁が重なって。「この材料を使ってみない?」とか、「こういうレシピを考えてみない?」とか、そういう提案がありまして。

カフェのスタートと同時に、ヴィーガンスイーツに特化したレシピを手がけるようになり、今のようなスタイルになりました。

『あめつちまにまに』オーナー佐々木夢亜さん

 

「ヴィーガンスイーツ」というキャッチーさ

―― ヴィーガンスイーツを出すようになった理由はなんですか

佐々木:わかりやすいということですね。
ベジタリアンってちょっと敷居が高いというか。かつては自分もそうだったんですけど。

でも、“スイーツ=ハッピー” ってイメージがあり、誰でも気軽に取り入れやすいのかなって。ファッション性もあって可愛いので、スイーツに特化したお店にしました。

―― なるほど、ヴィーガンよりベジタリアンのほうが敷居が高く感じていたのですか

佐々木:なんと言えばいいのでしょう、、
もちろんハードルはヴィーガンのほうが高いと思うのですが、「ヴィーガンスイーツ」って当時は新しい言葉だったので、キャッチーな意味でも発信しやすいかなと思ったんです。

―― なるほど! “当時” とは、どのくらい前なのでしょうか

佐々木:4年前ですかね。言葉が出始めたというか。言われ始めたくらいでしたね。

 

―― 「ヴィーガン」がキャッチーだったということに加え、これだったらみんなで食べられるという想いもあったのでしょうか

佐々木:そうですね。アレルギーをお持ちの方とかも。
お客さまで「うちの子アレルギーがあるから食べられないんだよね。」というお声も聞いていたので、みんなで一つのテーブル囲んで同じものを食べるということも大切にしています。

―― 最初は自分の体調がきっかけだったけど、ヴィーガンスイーツはみんなで食べられると再確認できたということですね

佐々木:ええ、そうですね。
実は、うちの主人が結構ジャンクフードやスイーツが好きなので、そんな人でも満足するヴィーガンスイーツを開発したいなっていうのがすごくあったんです。

私も元々は乳製品が大好きで。濃厚さとか。
でも、それが体に合わないってわかったから、“ヴィーガンだけど濃厚” っていうのが作りたいというのがありますね。そこを一番大切にしているかもしれないです。

―― 乳製品のような “濃厚さ” を出すのはかなり苦労がありそうですね、、

佐々木:ええ、そうなんです。
濃厚さを保ったり、一般の方に受け入れてもらえるようなスイーツを作りたいと思っているのですが、そうすると、使いたい豆乳クリームにはちょっとだけ添加物が入ってしまうんですね。本当に若干ですが。
入っている以上は記載しなければなりませんし、無添加ではなくなってしまうんですよ。

しかしここが残念なところでもあって、、

あくまで発信したいのは、とにかくスイーツで体にヘビーじゃないものを求めている方や、ヴィーガンに興味のある方が食べて「ヴィーガンでもこんなにおいしい!」と思ってもらうことなのですが、せっかく購入していただいたのに、添加物が入っているとは思わなかったと言われて、返品されちゃったりすることもあるのです。。

―― そこはジレンマですね、、

佐々木:はい。そこはやはりハードルが高いなと思っています。

ちなみに、焼き菓子にはクリームは使ってないので、添加物はベーキングパウダーくらいですね。

一般の方に受け入れてもらえるようなおいしさと、素材のバランスは今後も努力していきたいです!

 

“あめつち” と “まにまに” な理由

―― 『あめつちまにまに』という名前の由来を教えてください。一度聞くと絶対に忘れない名前ですね!

佐々木:そうなんです。うちの店を検索にかけると必ず “あめつちまにまに 意味” って出てくるので、やっぱり皆さん気になるのかなって思ってます。

―― 私も気になっていました!古文で習いそうな単語たちだなぁと

佐々木: “あめつち” は、日本に昔からある「天と地」という意味もありますし、地球とか宇宙という広い意味もありまして。

一方で、“まにまに” というのが、昔の言葉で「流れに任せる」みたいな意味がありまして。百人一首とかにも “波のまにまに” 「波の流れに任せて」という句がありますよね。

「地球や宇宙の流れに任せる」という意味があります。

―― なるほど、そんな壮大な意味があったのですね。実際に “あめつちまにまに” という言葉があるのですか

佐々木:いえ、“あめつち” と “まにまに” は別の言葉なんです。最初に “あめつち” って言葉が降りてきて。それだけでは物足りないなぁと考えていたら、“まにまに” って言葉が急に閃いたので、それをくっつけて、調べてみたらコンセプトに沿った流れの名前だったのです。

もらった名前だなって思いました。

―― 普通、“あめつち” も “まにまに” も、パッと出てこない単語だと思うのですが、そういう言葉をもともとご存じだったのですか

佐々木:古民家カフェだったので、日本語とか、ひらがながいいなぁとなんとなく考えていて。
自分の名前をひらがなで書くと、“ゆめあ” って丸い文字なので、丸文字だと可愛いのかなと。

いろいろ書き出したりしてて、ちょうどいい言葉に当たったという感じでしょうか。

―― それは運命ですね、“これだー!” なりますね!

佐々木:なりました!まわりからも「いい名前だね」 って言ってもらえたので。本当に素敵な名前に出会えました。

 

アパレルで学んだこと

―― では、ブランド立ち上げて良かったことはありますか

佐々木:私は元々アパレル出身なんですけど、実は私は15年くらい前に、マルイヤング新宿にいたのです。

―― え!そうだったのですか!  ※vee ga booはマルイの新サービス

佐々木:ええ、そうなんです。

お店のレイアウトとか学んで、その時養った感覚というものが今すごく役に立ってまして。カフェやブランドを運営するのに使えて。なにも無駄になってないというか。
コーディネートや配色とか、マルイさんに教わったことが役に立ってて。

あと、人とのご縁も、ブランドを始めて業種の違ういろいろな方と知り合えて、いろいろ吸収できたりしていて、それをスイーツに反映することができているので。

―― アパレルで学んだことで今に活かせていることは、ほかにありますか?

佐々木:数字の見方やお客さまの目線、何を大事にすべきかとか、アパレルと似てるなと。あと、よくお店に出すポップを褒めていただけるのですが、それはマルイさんでやっていた時の感覚ですね。

今回のサービスもそうですが、なんか一歩踏み込んでいるなということを感じてまして。

人の心を掴んでいると言うか。そういうのを感じるんですよね、昔から。

―― ありがとうございます、、!嬉しいです、、泣

佐々木:あとブランドを立ち上げてよかったと思うことは、やはりみなさんに喜んでもらえることですね。
「今までヴィーガンスイーツって素朴で淡白なものしか食べてこなかったけど、クリームを使ってこんなに濃厚で美味しいものがあるんですね」とか、「感動します!」と言ってもらえるのが一番嬉しいですね。ありがたいです。

―― お客さまはどんな方が多いですか

佐々木:うちの場合は、7割くらいの方がヴィーガンを知らない方ですね。また、今までヴィーガンスイーツを食べたことはあっても、「また食べたいと思ってなかった」って方も多いです。

―― SNSやクチコミでここが美味しいって来るお客さまも多いと聞きました。

佐々木:そうなんです、ありがたいことに。インスタグラムをみていらっしゃるお客さまが多いです。

―― まさに佐々木さまが思い描いていたヴィーガンスイーツの姿ですね。vee ga booもそんな風になれれば嬉しいなと思っています!

佐々木:コアな人たちに届けるというよりも、広く届けるというのがうちには合っているのかな、と思ってて。ヴィーガンはチャレンジしたことないけど、一度食べてみたいというお客さまに届けるのがいいかなと思っています。

「スイーツの新しい選択肢として広めていきたい」「ヴィーガンの門をたたく人の入り口になりたい」というのは、まさに私たちが考えていたコンセプトと同じで、佐々木さまから同じ思いをきくことができて嬉しいです。

 

メイクの最後にリップをのせるような感覚

―― ヴィーガンスイーツを作るに上で工夫していることや、こだわり、苦労したことを教えてください

佐々木:白砂糖が使えないので、何を作っても茶色っぽく地味になっちゃうんですよね。それはそれで可愛いんですが😅

なのでトッピングの色を大事にしています。メイクをする感覚と同じで、最後に唇に色をのせるような感覚で色をのせています。

ちょっとリップを塗るだけで、一気に華やかになるじゃないですか。
お皿に盛り付ける時も、最後に花を添えるとか、色のバランスを心がけています。

―― 2月のBOXに入る紫芋もモンブランケーキ、カラーも華やかで、お味はほんのりスパイシーで、これぞ『あめつちまにまに』というケーキだなと思います

佐々木:ありがとうございます。海外のスイーツって結構スパイスが効いているじゃないですか。でも日本人だとそれが強いと感じてしまうので、スパイスを調整して、ふわっと香るスパイシーさを心がけてます。

お客さまの中にはスパイスが苦手な方もいらっしゃって。でも「チャレンジしてみます!」って食べてみたらおいしかったと言ってくださる方も多いです。

 

苦労というと、白砂糖を使わないと生地がまとまらないということを初めて知りました。ヴィーガンスイーツを作り始めてから白砂糖はそういう役割もあるんだなというのを知りました。

―― 白砂糖はただの甘味ではないんですね。そこはどのように試行錯誤して取り組んでいるのですか

佐々木:元々ヴィーガンスイーツの持ってる生地のゆるさが取り柄になるような盛り付け方とかを、結構心がけてます。

生地がホロホロになっているのが絵になるような、わざとボロボロさせるような演出をしています。

私も最初はヴィーガンじゃないものと同じようにしなきゃ、と思って頑張っていたのですが、どうしても上手くいかない時に、「ヴィーガンだからこれになるんだよ」みたいな言い訳にはしたくないなと思ったんです。
逆に弱みを良さとして伝えたいなと思いました。

―― 試行錯誤してそこに辿り着いたんですね、素敵です!

佐々木:私の性格上、ダメなことを無理にやらないみたいなところがあるので。逆にいいほうに使っちゃえばいいやって、楽観的なんです。

お店自体も古民家なので、無理に全部を綺麗にしすぎないようにしています。わざとボロボロのところを残すようにして、古民家の良さを残すようにしています。

 

がんじがらめにしないで、楽しむ

―― 一番大事にしている信念や軸を教えてください

佐々木:名前の由来でもある「流れに任せる」ということですね。
ヴィーガンやベジタリアンなど、食にこだわり始めると視野が狭くなるというか、“これはいい、これはダメ” みたいな白黒なっちゃうと思うんですけど、そうではなくて。

“これもいいし、あれもいいよね” って、「流れに任せる」考え方がいいと思ってて。

もちろんヴィーガンスイーツに確固たる信念を持っているのですが、ヴィーガン自体も毎日それじゃなくちゃいけないとは思ってなくて、あくまでも選択肢の一つとして、みなさんにお伝えできればいいかなと思っています。

「こんなスイーツもあるんだ」とか、「制限があるけどこんな美味しいスイーツが食べられるんだ」って思ってもらえるように、そこが信念ですね。

やっぱり、食事に制限するって結構な縛りになってくるので、楽しくないといけないと思うんです。楽しく無いんじゃ無理にやらなくてもいいんじゃないか?という感じですね。

ゆるく広く伝えていくのが私の役割だと思っています。

―― “楽しくなくちゃいけないんだ” というお言葉に感銘をうけました

佐々木:何の為にやっているのかを常に見失わないようにと思ってやっています。
だからこそ、みんながワクワクして大好きなスイーツをヴィーガンで作りたいと思ったんです。

―― 今回我々のサービスをぜひ一緒にやろう!と思われた理由を伺いたいです

佐々木: (自分が働いていた)マルイさんだったからってことと、感覚的なことなんですけど、合いそうだなって思ったことです。

お客さまの心を掴むのが上手だなって思ってますし、私もまた勉強できると思いました。マルイさんの客層にも広げていきたいというのも大きなところなんですけど。どうしても、ヴィーガンとかオーガニック業界ってまだまだ狭いので、より広い客層に広げていきたいなと思いました。

―― 今後のビジョンを教えてください

佐々木:日本のヴィーガンを海外に広めたいなと思ってます。日本人気が高いドバイとか。抹茶など日本ならではの材料を使って取り組んでいきたいと思ってます。

―― では最後に記事を読んでる方に一言お願いいたします!

佐々木:何事にもそうですが、がんじがらめにしないで、楽しむってことが大事かなと思っています。

今回のスイーツも自信作です。食べて感じて、自由を楽しんでください!

 

 

 

Text by 岡﨑可奈(vee ga boo)