ブランドインタビュー【農家がつくるベジスイーツ】

 

vee ga boo参加ブランドへのインタビューを毎月更新していきます!作り手の想いやこだわりを是非とも知って、食べて、感じてみてください!

メレンゲを使わないでマカロンなんてできるの!?

そう思いました。でも食べてみてびっくり!
卵はもちろん、乳製品も小麦も白砂糖も使っていないという『農業がつくるベジスイーツ』のマカロンは、野菜のうまみがギュッと凝縮された、最高においしい初体験のマカロンでした😌

21歳で起業し、農業を営みながら野菜をふんだんに使ったマカロンを販売する『農業がつくるベジスイーツ』

“自分がお菓子作り素人じゃなかったら今のマカロンはなかった”

オーナーの梶岡さんに、野菜のマカロン誕生のきっかけと、
「日本の農業の仕組みを変えたい」という農業に対する熱い想いについて伺いました。

 

自分だからできること『農家がつくるベジスイーツ』

 

コロナ禍でも明るい話題を提供したい

―― ブランド立ち上げのきっかけを教えてください

梶岡:もともと岡山県出身で、岡山大学の法学部在学中に起業しようと考えていましたが、いろいろなきっかけで農業で起業することになりまして。

―― 農業ですか!

梶岡:とある農家さんでお手伝いを始めたところ、“この仕事を引き継いでくれないか”と言われ、まるっと引き継ぐことになったんです。

その農家がもともと40~50種類の野菜を作っていたのですが、多くの種類の野菜を作ることは機械化が難しく、スケールしづらいので、他の販路として加工品の販売をはじめたのです。

何をやろうかなと考えた中で、野菜を使ったお菓子やスイーツの販売をやってみようと思いました。

―― それでマカロンが生まれたのですね!

梶岡:マカロンの開発を始めたのがちょうどコロナがはやり始めた頃だったので、“コロナ禍でも明るい話題を提供したい!”とマカロンにしました。漬物よりはいいだろうと(笑)

“マカロンで子供たちの野菜嫌いをなくそう”という想いもありました。

『農家がつくるベジスイーツ』オーナーの梶岡さん

 

―― そんなきっかけがあったのですね!お菓子作りはもともとお得意だったのですか

梶岡:いえ、お菓子の知識は全くなくて、調べるところから始めました。

いろいろ調べていくと、野菜のお菓子はちらほらあるけど、野菜とお菓子の組み合わせだけでは一時の話題だけで継続性はないなと思いました。

そこで、もう一つ何か乗せようと“アレルゲンフリー”で作ってみようと思いました。

知り合いのパティシエに“アレルゲンフリー”のことは伝えずに何を作ればいいか相談したら、「野菜はカラフルなので、マカロンにしたら?マカロンなら保存も効くし」と言われました。

「マカロンいいじゃん!」と思い、マカロンについて調べる中で、
初めて“マカロンはメレンゲが主役のお菓子”ということを知りました😅

でも、メレンゲを使わずに作れる方法がないかと探していたら豆で作る方法を見つけて、試行錯誤して作っていったという感じなんです。

もし、パティシエに相談した時に、“アレルゲンフリー”を伝えていたらマカロンは出てこなかったと思うんですね。たまたま伝えていなかったから今のマカロンが生まれていますね。

 

レシピ通り、が通用しない

―― メレンゲのお菓子を代用して作るのは、かなりの挑戦何かなと思いますが、大変だったことはありますか

梶岡:結果的に大変でしたね😅確かにメレンゲなしで作るレシピはあるのですが、完全ではないというか、100個作ったら100個割れるようなレベルだったんです。

もともとお菓子作りを全く知らないので、失敗の原因も分からず、
「豆に詳しいのは誰だ、、?豆腐屋さんだ!」って、豆腐屋さんの知り合いに聞いたりして他業種の方々のアドバイスをたくさんいただきながら作りました。

―― 皆さんの助けがあったのですね、そこまでマカロンにこだわり続けたのはなぜなのでしょうか

ネットで豆のレシピで出来てる人がいるから絶対できるだろうと信じてやっていた部分がありますね。

“できない理由を見つけてそれを排除すればできるはず”と。

良くも悪くもお菓子の知識が全然ない素人だったので、できるって思ってたんでしょうね(笑)

―― お菓子以外のお料理は普段からなさるんですか

梶岡:ええ、お菓子は作らないけど料理はやるんです。
料理は化学だから、初めての料理でもレシピ通りやればできるんですよね。
だからマカロンもレシピ通りやればできるはずなんですが、
それができない。

自身の考えでは、本格的な和食の調理工程からすると、お菓子作りは工程が少なくてめちゃくちゃ簡単なはずなのに、なんでできないんだろう?と思っていました。
それで、自分なりに材料や入れる量を工夫したりして、皆さんに食べていただけるまでになりました。

おそらく、ちょっとでも知識があったら先が見えるので、メレンゲなしでマカロンなんて絶対やらなかったと思います(笑)

 

“普通においしい”にこだわる

―― アレルゲンフリーのマカロンを作り始めて良かったことはありますか

梶岡:今までとは異なるお客さまにアプローチができることですね。また、今回のように、vee ga booさんを含め、評価をしていただけているのでそれは良かったかなと思ってます。

―― お客さまのお声で嬉しかった言葉はありますか

「普通においしい。」って言われるのが一番嬉しいですね。

アレルギーでお悩みの方にとって、うちのマカロンが初めてのマカロンになるかもしれないのに、それがおいしくなかったらかわいそうだし、
“アレルゲンフリーはこの程度でしょうがない”というのは、アレルギーの方にも、マカロンにもかわいそうだし、それは悲しいと思います。

 

だからこそ、一般のマカロンと全く変わりなく作りたかった。

だから、「普通においしい」が嬉しいです。
ぜひもっともっと研究を重ねて、マカロンを買うとき、ピエールエルメか、うちのマカロンかで悩んで欲しいですね!😆

―― 梶岡さんの譲れない信念はありますか

野菜を作ってる農家なので、“野菜の味を消したくない”と思ってます。
色だけのためや話題のためにだけにちょっと入れるとかはしたくないです。入れるならきちんと野菜本来の味を活かす工夫をしています。

 

(手土産コンペの)選考員のおじさんの気持ちがよくわかった

―― 1月のvee ga booではマカロン4種を食べ比べできますね!

梶岡: はい、あえて野菜の感じが強いものと、スイーツ系のものを選びました。

―― 甘いものだけではなく、普通のマカロンにはない塩味の効いたものもあり、初体験のマカロンでした

梶岡:マカロンができたばかりの頃に、企業の手土産コンペに出したことがあるのですが、その選考員はおじさんが多くて、ただ甘いだけのマカロンは選ばれなかったのです。

実は私も甘いものをあまり食べないので、選考員のおじさんたちの気持ちがよくわかりました。

そこで、野菜の味をしっかり出してお酒のおつまみにもなる“塩味の効いたマカロン”を作ったのです。

―― 一番驚いたのは、春菊のマカロンでした!“春菊をスイーツに”という発想がすごいなと!

梶岡:どんな野菜を使うか、カラフルにしたかったので、まずは色合いから選んでいきました。

試作する中で、赤はビーツ、黄色はニンジン、明るいオレンジがパプリカ、白が玉ねぎで緑が春菊、と決まっていきました。

緑の野菜と言えば、ほうれん草や小松菜が真っ先に思い浮かびますが、マカロンにすると野菜の味がわからなかったのです。しかも青臭くなってしまって。
くせのある野菜の方が味がしっかりするので、最終的に春菊になりました。
ちなみに春菊のマカロンは“草餅”をイメージして作りました。

 

農業の仕組みを変えたい

―― 今後のビジョンを教えてください

梶岡:具体的なことを言うと、いくらいいものを作っていても、現状では味と価格のバランスで買える人買えない人が出てきてしまうので、価格を少しずつ下げていきたいなと思っています。

今はすべて手作りなのでこれ以上下げられないのですが、部分的に機械化を考えており、一般のマカロンと同じくらいの価格帯にできればいいなと思っています。

選ばない理由がないくらいのマカロンを作っているつもりなので、どんどん手に取ってもらえる方を増やしていければいいなと思います!

 

また、今後の目標として、ヴィーガンを扱う個人のブランドさんは、手作りで量産できないのがネックになっている方々も多いと思います。一般のOEM(製造受託)はヴィーガンに対応していないところも多いので、うちで機械化して小ロットからでもOEM(製造受託)を受けることもしたいと思っています。

最後に、デンマークのロラン島という農業と発電(自然エネルギー100%)を両輪にしている島があって、日本にも同じような仕組みを作っていきたいです。

農業は必要なものだけど、大変だからやりたい人が少ないし、ホワイトカラーの人たちからすると下に見られていることがまだまだある。だから、“農業の仕組みを変えたい”と思っています。

 

―― では最後に読者にメッセージをお願いいたします!

梶岡:岡山大学の法学部を出て農業をやっていると「もったいないね」って言われることがあるんですね。それは無意識かもしれないけど、農業を下に見られてしまっているからだと思って。だからこのマカロンを通じて、そんな考えを変えたいと思います。

なので、良くても悪くても、ぜひ感想をいただきたいです。僕らの励みになります!

今回もし召し上がった方の評価が高ければ、私たちのお菓子作りに対するモチベーションも上がったり、自信を持って農業ができます
低ければ、良い方に変えるきっかけになります。

ぜひ、よろしくお願いいたします!

 

農家がつくるベジスイーツ

スイーツの主役は旬の野菜たち。
低温乾燥させて作った野菜パウダーを自然な色と風味をそのままお菓子に練り込み焼き上げました。少しでも多くの方に当社の野菜スイーツを食べていただきたいという思いから、乳・小麦・卵は使用していません。アレルギーのある方でも安心してお召し上がりいただけます。
野菜生産農家がてづくりする素材の味を生かした野菜スイーツをお楽しみください。

HP:https://www.ibuki-yasai.com/
Instagram①:https://www.instagram.com/nouka_sweets/
Instagram②:https://www.instagram.com/ibuki_yasai/

 

Text by 岡﨑可奈(vee ga boo)